今日の為替市場ポイント:米長期金利低下などを意識してリスク選好の円売り抑制も
15日のドル・円相場は、東京市場では111円13銭から111円43銭まで上昇。 欧米市場でドルは111円34銭から一時110円43銭まで反落し、110円74銭で取引を終えた。
本日16日のドル・円は、主に110円台半ば近辺で推移か。
欧米株安や米長期金利の低下を意識してリスク選好的な円売りは抑制されるとみられる。
15日の欧米市場では米国とトルコの関係改善への期待が後退したことから、リスク回避的な円買いが観測された。
トルコリラの反発はやや一服したが、節目の1ドル=6リラを下回っており、トルコリラ安への警戒感はやや低下したようだ。
ただし、米紙NYTによると、米国政府はトルコへの追加制裁を検討しており、トルコリラ売りが再び強まる可能性は残されている。
市場関係者の間では、トルコリラ安は米国の金融政策に重大な影響を及ぼす可能性は低いとの見方が多い。
セントルイス連銀のブラード総裁は15日、米紙ウォールストリート・ジャーナルとの会見で「トルコには特殊要因が存在しており、現時点で影響が広がる感染症とはならないだろう」との見方を伝えている。
トルコリラ安が信用収縮や世界的な株安のきっかけになるとの見方は一部にとどまっているようだが、新興国市場における不確実性は低下していないことから、「リスク回避的な取引がただちに縮小することは期待できない」との声も聞かれている。
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