Bitseven.com - ICOに投資したことで、資産が数十倍、数百倍、あるいはそれ以上になった人もいるでしょう。しかし、その成功確率はあまりに低いのが実情です。「1ビットコインが200万円台だったときに投資し、その後値下がったので損切りしてしまった」という人も多いと思いますが、「仮想通貨に投資して大失敗した」という人の多くは、ICOに投資して現金化できなかった、もしくは詐欺に遭ったなどのケースに当てはまるのではないでしょうか。
仮想通貨・テゾスで起こった内紛
ICOの失敗例としては、Tezos(テゾス、単位:XTZ)という仮想通貨の事例があります。テゾスは、2017年に2億3,200万ドルを集めた大型のICOプロジェクトでした。ビットコインのようにハードフォーク(仮想通貨の分裂)しなくても仕様のアップデートができる仮想通貨を目指したプロジェクトとして、当時注目を集めました。著名なベンチャーキャピタリストも投資を行うなど、テゾスの将来性・成長性には期待が寄せられていたのだと思います。
しかし、巨額の出資を集めた後、テゾスのプロジェクトで内紛が起こります。テゾスの開発者であるアーサー・ブライトマンとキャスリーン・ブライトマン夫妻が、テゾス財団(ブライトマン夫妻がテゾスのICOを行うためにスイスに設立した財団)の代表であるヨハン・ゲーヴァース氏の解任を理事会に求めたことが内紛の発端でした。その内紛が起こったことによって、投資家にトークンの配布が行われず、ICOに出資した投資家たちが集団訴訟に踏み切ったそうです。
2017年10月には、サンフランシスコのカリフォルニア州上級裁判所で、「テゾス財団とヨハン・ゲーヴァースによるICOは不正である」という申し立てが行われました。さらに同年11月には、フロリダの投資家であるデビッド・シルバーが、フロリダ連邦地方裁判所にブライトマン夫妻に対する集団訴訟を申請したのです。
訴訟のポイントは、「スイスの財団への寄付」という名目で出資を募ったことです。「寄付」という形をとっていたため、法的に出資金を取り返すことのできない仕組みに意図的にしていた、とされています。それは、未登録証券の発行であり、アメリカの証券法違反であるという内容でした。
その後、2018年2月になると、ヨハン・ゲーヴァースが財団から離れます。同年6月にテゾスのプロジェクトは再始動したように見えますが、2017年にICOに投資した人たちの資金が戻るかどうかはわかりません。
成功したICOプロジェクトは1.9%?
サティス・グループというICO専門のコンサルティング会社がアメリカにあります。サティス・グループは、ICO関連企業や仮想通貨情報サイト「コインマーケットキャップ」から入手したICO(2018年に行われたもの)に関する情報を分析し、その結果を公表しています。
その調査結果によると、ICOによって時価総額が5,000万ドル以上に達したプロジェクトのうち、81%は詐欺、6%は資金調達が完了する前にプロジェクトを中止、5%は資金調達しても仮想通貨の取引開始には至らなかった、とされています。
資金調達後に仮想通貨の取引を開始できたのは、わずか4.4%でした。プロジェクトとして成功したICOは全体の1.9%、将来有望と言えるプロジェクトは1.8%だったとしています。
ICOの成功確率がいかに低いかがわかる調査結果ですよね。個人的には、やはりICOに投資するなら、なくなっても良いと思える捨て銭の範囲内で投資するべきだと思います。ICOに限らず、そもそも投資はなくなっても良いと思えるお金でやるものかもしれませんが。
次回は、「キャッシュレス化と仮想通貨」についてご紹介します。
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